できちゃった婚の背景

以前、『若者の間で激増している「できちゃった婚」』という記事に[┃┃¨╋┓]タグを付けて放置していたのですが、今日、「社会実情データ実録」さんの「都道府県別のできちゃった婚比率」のデータを見て、せっかくなので検証してみました。


じつに理由もなく直感的なのですが、経済的な側面が高いと思われるので、まずはできちゃった婚比率のデータと県民所得を付きあわせてみました。

R2=0.544とまずまずです。


他にそれらしいものとして、失業率とあわせてみると、

いまいちです。


もうちょっとばっちりくるデータはないものかと漁って見ると、厚労省に学歴別、男女別の初任給のデータがあったので、とりあえず大卒女子あたりで見ると、

やっぱり、いまいちです。


しかし、ここで高卒女子の初任給でプロットすると、

おおお!ドンピシャです。特に異常値ぽかった沖縄(右端の点)が綺麗に載っているのは驚きです。


ちなみに高卒男子のプロットも載せておきますと

同じ高卒なのでだいたい同じですが、やや相関が落ちています。女性の方が主体的ということかもしれません。


ということで、結論です。

  1. できちゃった婚には、経済的な背景がある。
  2. 特にその中でも高卒の女子の経済的な環境が、できちゃった婚の原因となっている。



じゃあ、どうして?というのは想像になりますが、やはり経済的に苦しく、キャリアを積むような将来的な展望が見えないので、結婚を積極的に行なうことで現状を打開しよう、という動機があるのではないかと思われます。


できちゃった婚というのは、必ずしも後先考えずに妊娠しているのではなく、全体としてみると経済的に追い詰められた女性の武器なのかもしれません。




[2012/3/29追記]
大学進学率についてのツッコミもあったので、
進学率(大学、短大)のデータも上げておきます。

確かにこれも結構な相関ですね。



[2012/4/4追記]
続編を書きました。
http://d.hatena.ne.jp/petronius7/20120403