二度寝の恐怖
JR西日本の奈良線 六地蔵駅の営業開始が遅延した事象について:JR西日本というプレスリリースが、ほのぼのとブクマを集めていますが、色々調べていくと、なんか洒落になっとらん、ということで記事を書いてみます。
まずは記事を見てみましょうか。
なんかプレスリリースには不似合いな『二度寝』が目を引きますが、むしろ気になるのは
5 対策
指導教育を徹底し、同様の事象を二度と発生させないよう努めてまいります。
対策がこれってどうよ、というのがブクマでも指摘されています。当然ながら、日勤教育かよ、おい!というツッコミが入るところですが、たまたまだよね、JR西日本も二度と事故を起こさないように頑張っているよね。と思いましたので、調べて見ることにしました。
ページをたどって行くと、見つかりました! プレスリリースからの『ご報告』一覧です。
んー。結構あるなーというのもありますが、個別の記事を見ると何か違和感が。
- 嵯峨野観光鉄道 ATSスイッチを未投入のまま走行した事象について
- 阪和線 日根野駅で一部のお客様が降車できなかった事象について
- 津山線 建部(たけべ)駅 停車位置を行き過ぎ停車した事象について
- 可部線 ATS・EBが動作していないまま走行した事象について
- 北陸本線 ATSが動作しない状態で一部区間を走行した事象について
列車の運転に絡む『ご報告』のほとんどがヒューマンエラー、として報告されています。人間、生きてるんだから二度寝も、うっかりスイッチ入れ忘れる事もあるかと思いますが、なんか似たのが幾つも並んでるのってどうよ、と素人ながら思ったり。
さらに、深刻なのはこの『ご報告』一覧のほぼ全てに、有効な対策らしき物が全く見当たらない、という点です。
上の北陸本線のATSの例などはひどいもので、本文を読む限り機械の故障も疑われる事例であるのに、対策は「乗務員をシバキます!」とだけで、もはや対策とはいえません。(あとこの件だけ、他と違って2日経ってからの報告なのは何ででしょう?)
ATS絡みは他にも結構多いんですが、いずれも対策したのかしてないのか判らないような『ご報告』ばかりで、ATS?何それおいしいの?状態です。鉄道は専門外ですが、ATSって「入れ忘れちゃった、てへっ」てもんじゃ無いですよね?
もちろん、ここに書いてあるのは単なるプレスリリースなので、速報性を重視して起こった事象の報告を優先させたのかも知れませんが、それにしてもその『対策』は無いだろうと。
ヒューマンエラーは、0にはできないのですから、システムとして対策を打たなければ基本的に再発防止はできません。JR西日本は安全の大切さを、以前に他のどの鉄道会社よりも痛感したはずだと思いますし、こんな立派なページを作ってるのですから、もうちょっと真剣に安全に対する行動をアピールしないと、まずいんじゃないかな、と思います。
てか、関西行くときは電車は私鉄にしたくなりました。