食べ物の安全性の基準

LM-7さんの記事(ここここ)にあるように、食べ物の安全性は見ただけではわからないし、食べてしまってもやっぱりわからないので、みなさん何かの基準を信じて、よりどころにしているようです。


私がよくわからないのは、

  • 遺伝子組み換え作物(GM)は正確に狙った機能を持つ遺伝子をピンポイントで導入して、何重もの安全性試験を経たものが蛇蝎のごとく嫌われている

のに対し、

  • 遺伝子組み換え作物(Non-GM)では運を天に任せた交配やら突然変異で生じた正体不明の遺伝子がそのまま食卓にお届けされているにも関わらず、プレミア付きでおいしく召し上がられている

という事態です。


Non-GMの突然変異というのは、ごく普通に起きる遺伝子のコピーミスや、放射線や薬品によって引き起こされた異常であって、当然何が入っているかわからないし、自然な突然変異と人工の突然変異が区別されるわけでもありません。ついでに世の中にありふれた現象ですので誰かが安全性を保証してくれるわけでもありません。

  • 安全性が少なくともある程度のレベルで保証されてかつ安価なGMと、
  • 慢性毒性の保証は全くない怪しげな中身でかつ高価なNon-GM

という枠組みで見た場合、どう考えてもNon-GMを選ぶ余地はないはずですが、この不思議な現象に異議を唱える人はあまりいらっしゃらないようです。
生産者がNon-GMの方に気合いを入れて作るから、品質が良いはずというのはまた別の基準としてありますが、検索などで引っかかる意見をざっと見る限り、「自然」か「不自然」もしくは「気持ち悪くない」か「気持ち悪い」かという基準が一般的なようです。


というわけで、私は似たようなGMとNon-GMの食べ物が並んでいるならGMを選びます。値段が同じなら品質が高くなる余地がありますし、品質が同じなら価格が安くなるでしょう。とはいっても何だかよく判らないけど爆安のGMというブツは、罠がありそうなので遠慮しておきます。


私も生物が専門ではないので正しいという保証は全くありませんが、こういう選び方は変な基準なんでしょうかね?